
Q1.まずはご自身について、ご紹介下さい。(職業的/個人的どちらでも)
A1. 岡本宏之 ハーシージャパン株式会社勤務。Commercial Director っていうよくわからないタイトルを与えられたので、サッカー選手みたいに「日本代表」って勝手に名乗っています(笑)。
外資食品メーカーでのトータル20年以上の経験を経て理解したことは、1)日本人の食の嗜好や文化を変えることは簡単ではなく、ビジネスの成長には時間がかかること、2)一方、本国は「Growth Opportunityを探せ!」と強く絶え間なく要求してきます。 海外から参入し、商品を根付かせ成長し続けることはどのメーカーも容易ではありません。しかし明確な商品ポジショニング(本国から与えられたものではなく日本市場におけるポジショニングです)を設定し、それに基づいたR&Dと販売戦略をとれば利益性の高いビジネスモデルを造ることは可能です。求めるべきビジネスモデルは、マーケットや競合、事業規模によって異なりますが、まずは他には真似できない自社のコアコンピタンス(ハーシーであれば「アメリカの歴史あるアイコニックブランド」)を再確認することが大切だと感じています。そして弊社の場合、「何を追求し、逆に何をしないのか(または切り捨てるのか)」を考え抜いた結果、今はある程度満足したビジネスモデルをつくりあげることに成功しました。社長は海外ですから自由度は高いですよ。自分が経営者のつもりであれこれ勝手に考えながら楽しく仕事をしています。
Q2. 「今の自分」がある、その理由やきっかけがあれば教えて下さい。
A2. 前職、日本ケロッグ㈱に勤めていた際、1995-1996年にかけてシカゴ支店での研修を命ぜられ、そこでグローバルコミュニケーションと自分を主張するための英語の重要性を強く感じました。また、その当時日本ではまだ浸透していなかったパソコンを与えられたおかげで、比較的早くITには興味を持つことができました。「パソコンと英語に対する必要性の認識」それに「アメリカ人の(特にビジネスに対する)考え方」を覚えたことが大きな糧となり今日の自分を形成している気がします。
Q3. 最近の、最も心を占めていること/気になること/関心事は何ですか?
Q4.上記3.の理由を教えて下さい。
A3 & A4. 為替が付き物の商売をしている限り、続く円高は強い関心事です。
他の関心事は最近の「英語の公用語化」議論ですね。楽天とユニクロが、2012年から社内の公用語を英語にすると発表したわけですが、三木谷社長なんかは「2年後に英語ができない執行役員はみんなクビです。」とまで断言したわけですから驚きですよね。この議論になると、「公用語として英語を使ったがために誤解が生まれたり、活発な議論ができなくなる。よってそこまでやる価値はない」とやたらマイナス面が指摘されるわけです。もちろん一理あります。特にドメドメの小規模な会社やニッチな分野で業務を行っている会社であればその必要性はないでしょう。しかし、大手企業やマーケットを海外に求める会社ははそうはいきませんよね。言語コニュニケーションバリアを都合の良い弁明にしたその結果、グローバル化の遅れをもたらし今慌てふためいているのが現実です。
ある記事によると、サムスンの新卒に求められるTOEICの点数が900点以上、日本ではソニーのマネージャークラスでも700点とのこと。だとすると、極端ですが、両社のTOEICスコアが両社の業績に如実に反映されている気がしてなりません。 韓国人友人によると、「サムソンの社員が高学歴で英語のスキルが高いのは当然。それに加え、浸透した強い危機感をもち、社員同士が常に切磋琢磨しているからあの会社は強い。」とのこと。それに比べ大丈夫か日本!?とか思ってしまいます。日本企業はもっと上を目指し、もっと外に目を向けていくべきでしょう。そのためには一時的な言語コニュニケーションの弊害があっても、一時的に強く辛抱し、劇的に会社を変えていく気構えがないと世界で生き残れないような気がしてなりません。 そういう意味で、楽天とユニクロにはぜひ「英語の公用語化」を成功させ、他企業のお手本になっていただきたいのです。
Q5. 今、取り組みたいと思っていることはありますか? 差し支えなければその内容など。
A5. 同業種間の交流&勉強会「外資FMCGを元気にする会」を定期的に開催しています。日本人として日本企業を応援する反面、外資で働く仲間にもエールを送りたいのです。
ちなみにFMCGとはFast Moving Consumer Goodsのことで、メンバーは主に外資(系)の食品・雑貨メーカーのマネージャークラスで構成されています。2008年に立ち上げ、2年後の2010年8月に記念すべき第10回目を開催しました。毎回勉強会を実施し、今までに、米国大手食品会社社長によるマネジメント論、大学院教授によるマーケティング論、NPOセカンドハーベスト理事長によるフードバンク事業など興味深い講演をしていただきました。
交流会では、明日のFMCG業界を支える、そういったエネルギッシュなメンバーたちで盛り上がり、多くの人脈が形成されています。現会員は70人、当面の目標はこの会を益々発展させ、メンバーを精鋭の100人まで増やすことでしょうか。もしこの記事を見て関心を持った方は遠慮なくご連絡ください。→ eat1contact@gmail.com
Q6.休日はどんな過ごし方が好きですか?
A6. 終末は必ず地元の剣道場に通っています。自分自身の精神鍛錬と健康維持と、それに子供への指導が目的です。もしまとまった休暇をとるができたら、アメリカかヨーロッパの道場を、私の道場の先生や仲間達と一緒にツアーを組んで訪問したいですね。剣道及び武士道の海外普及活動といったところでしょうか。
恐れながら、私が作っている道場のHP(之久会)を紹介させて頂きます。
http://home.k09.itscom.net/shikukai/otona.html
あなたも一緒に剣道で一汗かきませんか?
Q7. お気に入りの飲食店、または理想の飲食店を教えて下さい。
A7. うーん。今流行りのカフェではなく昔ながらのコーヒーショップが好きなんです。例えば、マスターが挽くコーヒーの香りがプーンと匂うような感じの。BGMはジャズのスタンダードです。ほとんどは常連客でさんざんだべって帰るだけ、趣味で好きにやってるので儲けはありません。でもそれでいいんです。
リタイアしたら、海の見えるような場所で小さなアメリカンなコーヒーショップを経営したいな、ってそんな夢をひそかにもっています。その時はハーシー、ケロッグ、ハインツ、サンキスト、キャンベル、ハーゲンダッツなどに無料協賛をお願いします(笑)。
Q8. 最近のお気に入りや感動した食べ物/飲み物は。
A8. あるレストランで勧められて飲んだランブルスコ(イタリアのエミリア・ロマーニャ州でつくられる、天然弱発泡性の赤ワイン)です。赤の泡…勝手に甘いんだろうなぁって思ってたんですが、あまっとろしくなくとても美味しくいただきました。タンニンをあまり含まないので、口の中に残る脂分を取り去ってくれて、濃い味付けの料理との相性は抜群でした。
おっと、このEat1でイタリアのワイン紹介は不適当ですね。失礼しました(汗)。
Q9. 今年のうちに達成したい、もしくは取りかかりたいと思うことを教えて下さい。
A9. 社会人大学院(国際マネジメント学科)で学び2010/3月にMBAを取得したので、今年の目標のひとつのは達成しました。残る目標は剣道五段の昇段試験に合格することと、へたくそですが趣味のアルトサックスの発表会でソロを演奏することでしょうか。
Q10. 最後になにかあれば、どんなことでも。コメント/PR/メッセージ等、本当になんでもいいです。
A10. 日本は依然として閉塞感が漂っていますが、しかし、やるべきことやれることはたくさんある気がしています。オポチュニティーは無限に広がっているわけですから、そのなかから願わくば自分の好きなことを見つけて、仕事も人生も楽しみながら生きてゆきたいものですね。他人任せにするのではなく、一人ひとりが一歩を踏み出すことで日本も会社も元気になるのではないでしょうか。特に働き盛りの同じ40代の方々、一緒にがんばりましょう。

























